登山にチャレンジしてポリオ根絶をサポート

数年前、フランス、パリの二人のローターアクト会員、ミニさんとラシッドさんは登山を通じてポリオ根絶への募金をするプロジェクトを立ち上げました。きっかけは、二人の友人で、ポリオサバイバーであるイブラヒムさんがよく言っていた次の言葉でした。「自分にとって学校に通うことは、毎日登山するような(大変な)ものなんだ」

イブラハムさんのため、また登山のような苦労をして通学する子どもがいなくなるようにという願いで生まれたこの「Climbing like Ibrahim」プロジェクトでは、二人が最初に挑んだフレンチアルプスの最高峰モンブランを皮切りに、キリマンジャロ、ペルーのインカトレイル、コルシカ縦断、オートザルプ地方のケイラスの山々に登りました。

6つ目のチャレンジでは、私を含む企画チームが、人びとの参加、特に一般市民の参加を促す内容にしたいと考えました。「Climbing Like Ibrahim」プロジェクトの主な目的は募金ですが、ポリオについて、また予防接種の必要性やロータリーの活動について地域社会の人びとに伝えられる機会でもあるからです。  

こうして、「GR10」と呼ばれるピレネー山脈越えのトレイルをリレー形式で踏破することに決まりました。これは初めての試みです。

数字で見るピレネー山脈のトレイル(GR10)

* Hendaye からBanyuls までのフランス横断トレイル(922Km)
* 累積標高55,000メートル
* 徒歩での平均日数55日
* 徒歩での平均時間355時間

全距離をリレーでつなぐため、18段階に分けました。各段階にかかる日数、距離、難易度は異なるため、さまざまな体力レベルの人が参加できます。ローターアクトとロータリーの会員、クラブ会長、地区ガバナー、一般参加者を含む40人以上が参加し、合計で53日間(7月1日~8月22日)かけて踏破しました。2カ国、10地区、15のロータリークラブから参加者がありました。 

このチャレンジについては、事前に動画で宣伝したほか、登山中は毎日写真をシェアし、各段階の終わりにまとめの動画をシェアしました。現在、例会や地区大会等で上映できる動画を制作しています。

募金額の目標は、昨年と同じく2万ユーロという野心的なものです。現在までに1万4千ユーロが集まっており、寄付は今も増えています。12月末までに目標を達成するため、今後も情報を発信し続け、ピレネー越えの際にバトン代わりに使った旗をオークションにかけて収益を寄付する予定です。

「Climbing like Ibrahim」の最初のチャレンジ以来、集まった募金額は4万ユーロで、すべてポリオプラスに寄付しました。この募金活動の詳細はhttp://bit.ly/3OT2Dlkをご覧いただくか、climbinglikeibrahim20@gmail.comまでお問い合わせください。

10月24日は「世界ポリオデー」です。クラブや地区で世界ポリオデー関連の活動を計画している場合は、こちらのフォームから活動を記録しましょう。世界ポリオデー推進用のリソースもご利用いただけます。

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ハミド・ジャファリ(WHO東地中海地域ポリオ担当ディレクター) | 3月. 25, 2024