ナイジェリアでポリオ「ゼロ」を保つ

ナイジェリア・ポリオプラス委員長ツンジ・フンショ氏によるポリオ最新情報

どれほど多くの活動が、2019年世界ポリオデーに実施されたでしょう!

10月24日の世界ポリオデーに合わせて無数の活動が行われました。10月24日という日は、初めてポリオワクチンを開発したジョナス・ソーク博士の誕生日が近いという理由で選ばれたもので、私たちは皆、この日の重要性を知っています。注射用のポリオワクチンであるソークワクチンは彼の名前に由来しています。

世界中のロータリアンは、アドボカシー、認識向上、ファンドレイジング、現地活動という4つのテーマに沿って各地で盛大に、想像力豊かな方法で多くのプログラムを企画・実行しました。

また世界ポリオデーでは、ナイジェリアで野生型ポリオの無発症期間が8月21日で3年を経過したことが祝われました。これまで多くの課題に直面してきたポリオ根絶活動における大きな前進です。

Photo courtesy of Aminu Muhammed.

この祝賀の一環として、ナイジェリアのロータリアンは同国のポリオ活動家を表彰しました。これは最前線で子どもたちに経口ポリオワクチンを投与している人たちを称えるもので、トロフィー、楯、表彰状といった形で感謝が伝えられました。世界ポリオ根絶推進活動(GPEI)の全パートナー団体の代表者や、国の多くの要人もこの表彰に出席しました。

また、何千人もの人が参加したポリオ根絶活動支援の行進も行われました。この行進には、ナイジェリア政府やGPEIパートナー団体(WHO、UNICEF、米国疾病対策センター、ビル&メリンダ・ゲイツ財団)の代表者のほか、国内のパートナー団体であるSir Emeka Offor財団代表者であるエメカ・オフォー氏も参加。大手テレビ局で報道され、アドボカシー、啓発、意欲向上のためのメッセージやコンテンツがソーシャルメディアで発信されました。
ナイジェリア全体で、世界ポリオデーにちなんだ776もの活動がロータリアンによって実施され、endpolio.orgに登録されました。この数はブラジルに次いで2番目の多さ(米国と同数)です。 

このナイジェリアでの祝賀はラゴスでフィナーレを迎えました。ロータリーのポリオ根絶大使(Ali Baba、Kate Henshaw、Sani Danja、Akiin Shuga、Phyno、Timaya)による喜劇、音楽、ダンスのパフォーマンスが披露された華やかな晩となり、ポリオプラス基金への募金も行われました。
祝賀を終えた今、私たちが焦点を置くべきは、世界全体でのポリオフリーが認定されるまでナイジェリアでの野生型ポリオウイルスによる症例数をゼロのまま維持することです。

今回の前進で満足するわけにはいきません。予防接種プログラムへの反感に対する対応と資金を募るためのアドボカシーにさらに注力するとともに、定期予防接種とサーベイランスの強化を継続していきます。

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ハミド・ジャファリ(WHO東地中海地域ポリオ担当ディレクター) | 3月. 25, 2024