世界ポリオデーに世界中のロータリアンがイベントを実施

「世界ポリオデー」である10月24日、世界各地のロータリアンがクラブや地域社会と一体となり、ポリオ根絶のための活動を実施しました。136カ国で4,000を超えるクラブが5,900件以上のイベントを立ち上げ、ポリオ根絶の啓蒙や募金に貢献。また、アートやスポーツ、ダンスフェスティバル、認識向上など、多種多様なイベントが実施されました。 

来年もやってくる世界ポリオデー。今年の「オンライン特別配信プログラム」や、以下に紹介する各国での独創的なイベントからインスピレーションをもらい、早めに来年の計画を立てはじめましょう。

アフリカ

ケニア: ヌゴングヒルズ・ロータリークラブが『Kicking Out Polio With Zumba(ズンバでポリオを撃退)』と称するダンス教室を開催し、ポリオ根絶への寄付を呼びかけました。ナイロビイースト・ロータリークラブは、ポリオサバイバーを招いた講演会を行いました。

ナイジェリア: 第9110地区、第9125地区、第9141地区、第9142地区のロータリークラブとローターアクトクラブが、サッカーやバレーボールの試合を企画し、地元の著名人も招いて、クラブ主催のイベント『Kicking Polio out of Nigeria(ナイジェリアからポリオを撃退)』を盛り上げました。第9141地区のロータリークラブとローターアクトクラブが街頭コンサートを開催し、ポリオ予防接種などのロータリーの取り組みを紹介。第9110地区はナイジェリアのポリオプラス委員会と合同でコンサートイベント『Keep Polio @ Zero concert』を実施し、ポリオ根絶への募金を行いました。 

ウガンダ: キワチュール・ロータリークラブと第9211地区の会員がフランシス・エグゼビア・センタム地区ガバナーと共にキリマンジャロ登頂に挑み、ポリオ根絶の重要性を訴えました。

ポリオ根絶アピールのためキリマンジャロに登頂

アジア

アフガニスタン: ジャラーラーバード・ロータリークラブは現地の18の学校でポリオの啓発運動を行い、ラホーヤ・ゴールデントライアングル・ロータリークラブ(カリフォルニア州)の活動『アフガン・ユース・コネクト』の研修者や学生たちも参加しました。 

インド: 第3181地区のロータリークラブとローターアクトクラブが、マンガロールで『End Polio Rally(ポリオ根絶ラリー)』というイベントを開催。また、ダウサー・ロータリークラブ(ラージャスターン州)は200台以上の車を動員して世界ポリオデーを盛り上げ、インドのポリオフリー持続を呼びかけました。

日本:第2510地区が落語と漫才による「チャリティー寄席」を開催し、ポリオへの認識向上と募金を行いました。神戸南ロータリークラブは、約600人がダンスを披露した「END POLIOダンスフェス」を開催し、ロータリーとポリオ根絶に対する認識を大きく高めました。

レバノン: サイダ・ロータリークラブは2台のバスをサイダ海中公園の水中28メートル(約92フィート)に沈め、待ち望まれた水中リーフの一部として活用しました。このバスには『End Polio Now』のロゴがついているため、ロータリーとポリオ根絶について人びとの認識を高めると期待されています。

パキスタン: 第3271地区のロータリークラブとローターアクトクラブがポリオ根絶シンド緊急対策センターおよびパキスタン・ポリオ根絶プログラムと協力し、カラチで自転車ラリー『Ride to End Polio(サイクリングでポリオを根絶)』を開催しました。ファイサラーバード・ロータリークラブ(パンジャーブ州)は世界保健機関(WHO)と提携し、ポリオ予防接種に関する認識向上のための集会とワクチン投与活動を行いました。 

フィリピン: サンチャゴ・ロータリークラブはサンチャゴ市と現地当局者の協力を得て、10月8日に乳児と幼児を対象としたポリオ予防接種を実施しました。 

スリランカ: バドゥーラ・ロータリークラブは、ローターアクトクラブおよびインターアクトクラブと協力してポリオ根絶パンフレットを配布したほか、バス停に設置したスクリーンで『End Polio Now』の動画を流し、ロータリーの認知度向上と募金に取り組みました。

台湾: 第3461地区のロータリークラブは、『Run to End Polio(ポリオ根絶のために走ろう)』と銘打ったミニマラソン大会を世界ポリオデーに開催しました。

トルコ: チャナッカレ・ロータリークラブは世界ポリオデーを記念して「第33回ダーダネルス海峡スイミング大会」(毎年開催)を開催しました。

オーストラリア/ニュージーランド

オーストラリア: シドニーコーブ・ロータリークラブが『Ride the Trains to End Polio(電車に乗ってポリオを根絶)』というイベントを開催。『End Polio Now』のTシャツを着た会員たちが世界ポリオデーにシドニーの各駅を周り、ポリオ根絶の重要性をアピールしながら寄付を呼びかけました。ミラワ・オクスリー・ロータリークラブ(ビクトリア州)は『World’s Greatest Meal』と題するチャリティー食事イベントを開催。ナイジェリアでポリオの最後の症例から3年目を迎えたことを祝い、ナイジェリア料理を今年の目玉としました。

ニュージーランド: ニューマーケット・ロータリークラブと第9920地区は、オークランド・ライブデジタル・ステージの大型スクリーンで『5 Ways to End Polio(ポリオを根絶する5つの方法)』を流しました。

ヨーロッパ 

デンマーク: アース・ロータリークラブが地元の映画館を貸し切って近隣のロータリークラブを招き、ポリオサバイバーのロビン・カヴェンディッシュさんを描いた映画『ブレス~しあわせの呼吸』を上映しました。チケットの売上はポリオプラス基金に寄付しました。

フランス: ル・ベジネ・ロータリークラブが2019年初のポリオ認識向上活動として、第19回ヨーロッパ・イリュージョン・フェスティバルを1月に開催し、2夜連続での収益金の一部をポリオプラスに寄付しました。

ドイツ: ベルリン・プラッツ・デア・レプブリック・ロータリークラブが世界ポリオデーにちなんでチャリティー写真撮影会を開催し、ポリオプラスへの募金や「世界を変える行動人」キャンペーンの写真作りを行いました。

ギリシャ: 第2470地区は、募金のためのファッションショーに併せて、アテネ中心部の歴史あるホテル・グランデ・ブルターニュの壁に『End Polio Now』のロゴを映し出すという演出を行いました。

イタリア: アテッサ-メディア・ヴァル・ディ・サングロ・ロータリークラブがチャリティーコンサート『Le Più Belle Canzoni della Musica Italiana』を開催しました。またミラノ・デジタル・ロータリークラブは、ポリオプラス・プログラムに携わったセルジョ・ムリッシュの伝記『Sergio Mulitsch di Palmenberg: forte come un sogno』についてディスカッションを開催しました。

北マケドニア: ビトラ・シロクソカク・ロータリークラブが予防接種とポリオ根絶に関する公開討論会を開催しました。

ノルウェー: エーゲルスン・ロータリークラブは、Ole Ravneberg博士を招いてロータリーとポリオ根絶の取り組みに関する講演会を開き、講演終了後に参加者に寄付を呼びかけました。

ルーマニア: ブカレスト・ロータリークラブがキャロル・ダビラ医科薬科大学で啓発カンファレンスを開催し、ロータリーとポリオ根絶について認識を高めました。またこのカンファレンスに併せて『End Polio Now』のロゴを大学の建物に映し出す募金イベントも実施しました。

スコットランド: オールドメルドラム・ロータリークラブがマーケットスクエアにあるオールドメルドラムの市役所を紫色にライトアップし、世界ポリオデーに対する市民の認識を高めました。また会員たちも市役所周辺でポリオプラスへの募金活動を行いました。クラバーハウス・ロータリークラブ(テイサイド)は世界ポリオデーの夜にダンディ・シティ・センター周辺の建物やスペースを紫色にライトアップしました。

スペイン: バリャドリード・ロータリークラブがカンファレンスを開き、21世紀におけるワクチンの必要性について市民の認識を高めました。また市役所やミレニアムドームなどの街の主要な建物に『End Polio Now』のロゴをライトアップする演出も行いました。

トルコ: イスタンブール・イスパルタクール・ロータリークラブがポリオ根絶の募金を目的としたチャリティーファッションショーを開催し、ヨーロッパとアジアをつなぐボスポラス大橋をライトアップしました。

トルコのロータリークラブがファッションショーと橋のライトアップでポリオ根絶への認識を高めました。

北米

カナダ: 第7070地区は、オンライン特別配信プログラムを鑑賞するライブイベントを開催し、ナイジェリア・ポリオプラス委員長ツンジ・フンショさんやジョナサン B. マジィアベ元RI会長、ボブ・スコット元RI副会長といったロータリーのリーダーの講演を聞きました。

ケイマン諸島: グランド・ケイマン-サンライズ・ロータリークラブが現地の公衆衛生局と協力し、オンライン特別配信プログラムの鑑賞会を開きました。

ジャマイカ: マナーパーク・ロータリークラブ(セント・アンドルーズ教区)がサイクリングマシンのイベント『Spinning for Polio(ポリオ根絶のために自転車に乗ろう)』を開催し、寄付を呼びかけました。メイペン・ロータリークラブ(クラレンドン教区)は、ポリオサバイバーや保健従事者と協力し、ポリオに関するストーリーをソーシャルメディアで発信しました。

米国: ヒッカム・パールハーバー・ロータリークラブ(ハワイ州ホノルル)が『Rotar-oke』と題するチャリティー・カラオケイベントを開催し、これに併せてオンライン特別配信プログラムの鑑賞も行いました。第5150地区(カリフォルニア州)は、ポイントレイズ国定海岸で『Bike & Hike to End Polio(サイクリングとハイキングでポリオを根絶)』という募金活動を開催しました。第6780地区(テネシー州)は、地元のドーナツショップで『Purple Pinky』というドーナツ募金活動を実施しました。 

南米

アルゼンチン: サンティアゴ・デル・エステーロ・ロータリークラブ(サンティアゴ・デル・エステーロ市)がポリオとポリオ後症候群に関するカンファレンスを開き、クラブの植樹プロジェクトを地元のメディアに取り上げてもらうことで、ポリオ根絶の重要性を呼びかけました。 

ブラジル: 国を挙げた予防接種の日(10月19日)にブラジルのロータリークラブ、ローターアクトクラブ、インターアクトクラブが一丸となり、ブラジルを今後もポリオのない国にしていこうと呼びかけました。ブルメナウ・ロータリークラブ(サンタ・カタリーナ州)が主催する第9回ポリオ・ラン(毎年開催)では約300人が疾走。このイベントを通じて11,000レアル(約285,000円)の寄付が集まりました。

コロンビア: 第4281地区のロータリークラブは世界ポリオデーまでの2カ月間、『End Polio Now』の広告を掲げたバスを街中に走らせ、ポリオ根絶について市民の関心を高めました。

コスタリカ: ガラビト-プラヤ・ハコ・ロータリークラブ(プンタレナス州)の会員が集まってブランチを楽しみながら、オンライン特別配信プログラムを鑑賞しました。

メキシコ: ヴィラ・シウダー・デ・メヒコ・ロータリークラブ(メキシコシティ)が歴史あるグアダルーペ寺院をライトアップし、地元メディアに大きく取り上げられました。グアダラハラ・ロータリークラブ(ハリスコ州)はチャリティーコンサートを開催し、オーケストラのメンバーらは才能と時間を、自治体はホールを提供してこのイベントに協力しました。

ペルー: イキトス・ロータリークラブ(ロレート県)が地元のミュージシャンとコラボし、『Put an End to Polio(ポリオに終止符を)』と題するコンサートを開催。また、ローターアクターたちが結成した非公式のグループが、世界ポリオデーが迫った日曜日にサイクリングイベントを開催し、ポリオ根絶を市民にアピールしました。
 

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ハミド・ジャファリ(WHO東地中海地域ポリオ担当ディレクター) | 3月. 25, 2024